未来のミライから3年。細田守監督の最新作が公開となりました!
近所のTOHOシネマズには細田守監督の歴代作品が並んでいました。
本編
電脳空間「U」
「U」はサマーウォーズのOZを彷彿とさせる電脳空間! 「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム」や「サマーウォーズ」で培った描写が活かされています。その「U」の中を空飛ぶクジラに乗って歌う歌姫「ベル」。アバターは「AS」と呼ばれるようですね。それにしても細田監督はケモノのみならず、クジラも好きだなぁw ヒロちゃんやルカちゃんのアバターもかわいい! ところでOZでは現実世界とアバターの権限がリンクしていましたが、Uでは皆さん集まって何をやっているのかは謎です。
歌姫ベルが「U」を歌うシーンはかなりインパクトがあります。IMAXの効果も合わさり、歌声はもちろん、高精細の映像に引き込まれました。この映画には歌のシーンが度々登場し、ミュージカル的な側面も強いものになっています。
聖地は高知県
アルトサックスを吹いてるルカちゃんがかわいい! 伊野駅でのカシミンとのやりとりも微笑ましかった!PVの時点で言及している方もちらほらいらっしゃいましたが、この作品は高知が舞台のようです。駅や学校など色々なポイントが出てきましたね。度々出てくる沈下橋も印象深いです。(歩きスマホは危険なので真似しないように)
↓2021年8月7日からJR伊野駅とのコラボがはじまったようです。
美女と野獣?
中盤でライブに乱入してくる竜。その竜とベルが城で踊るシーンはそのまんま美女と野獣でしたね。キャラデザに「アナと雪の女王」などを手掛けた人が参加しているようなので、これはオマージュ的なものとして敢えて入れているのかも知れません。
しかし「U」の中でピンチになってもさっさとログアウトしないのは何故なんだろう。「戦闘中はログアウトできない」みたいな制約があるのかも知れませんが。
終盤の展開はモヤッとするかも
竜の登場以降、竜の正体を探ることが物語のメインの話になっていくのですが、「U」ではリアルの正体を探るのは当たり前の如く行われているのだろうか。そして竜の正体が謎解き要素と見せかけておいて、唐突に出てくる兄弟で推理要素ゼロ。この兄弟、最初見た時は東南アジアに住んでる子たちなのかと思っていました。ほら、「U」ってグローバル性を強調した演出だったし、弟も外国人っぽい容姿だったし。
ほかにも「なんでベルの正体わかったの? 周りの人みんな知ってるし!」とか「虐待の現場に単身乗り込むすず」とか、「虐待されてた兄弟は家から出られるのかよ!」など突っ込みどころが多すぎてシナリオは破綻していると感じました。
総評
前作の「未来のミライ」が予告詐欺と揶揄される内容だったので、今回は盛り返してほしいと思っていたのですがちょっと厳しいかなぁと思います。他の方のレビューを見てもやはりモヤモヤしてる人は多い印象。「バケモノの子」辺りまでの監督に戻って欲しいというのが正直なところかなぁ。