突然のモニター死亡!僅か1年の命だったアストロシティ
2003年6月にアストロシティを購入しハイテンションでこのコーナーを作ってから僅か1年足らずの2004年6月、アストロシティのモニターがご臨終。電源を入れてしばらくは映るものの、カチッと音がなって画面がブラックアウトしてしまう状態になってしまいました。その少し前から画面が波打つなどの症状はあったものの、しばらく電源を入れているとそのうち消えていたので楽観視していたのですが、お別れは突然でした。
購入した店に問い合わせてみたら「ブラウン管が壊れることなんて滅多に無いですよー。大抵はモニター基板の故障です。」とのことだったので、恐る恐るアノードキャップを外し、モニター基板を修理に出しました。修理代は2万円オーバー。でも無事画面が復活したのでこれでよし!と思いきや次の日にはまた同じ症状に戻ってしまいました。なんと運の悪いことに壊れたのはブラウン管だったようです。途方に暮れる俺。
当時は新たにブラウン管を購入するのも選択肢の一つではあったのですが、また友人を集めて重い重いモニターを持ち上げたりしないといけないという事実が重く伸し掛かり実行に移せず。こうなるとただのでかい文鎮でしかなく、部屋の面積の多くを占拠しているだけ。友人には「捨てろ捨てろ」と言われ続けましたが…… いやいや、捨てるのは業者を呼べば簡単なのですが折角手に入れた筐体。ガワさえ残っていればコンパネなどを活かすことができるはず! いつか復活の日が来ることを願って16年が経過しました。
↑写真は2020年2月頃のアストロシティ。
待望のHDMI搭載コントロールボックスが登場!
長らくゲーセンでは音ゲーしかほぼ遊んでいない時代が続いていましたが、近年ミカドの盛り上がりに触れ、2017年頃に再びシューティングなどをプレイするようになりました。もう昔のように長いゲームなんて遊べないんじゃないかと思っていたのですが、いざはじめると時間を忘れて夢中になっているっていうね。やはり思い入れのある時代のゲームはやっていて楽しい!
そんなわけでそろそろアストロシティの復活を本気で考えてみようかと調べたところ、今どきのコントロールボックスならHDMIの出力に対応していることが判明。これをベースにアストロシティを復活させることができるのでは?と考えたわけです。
具体的にはコントロールボックスで基板を起動し、HDMIで画面を表示。配線を分配し、アストロシティ側にはコンパネやスピーカー、コインなどを配線。これでモニターこそ液晶になるものの、それ以外は全てアストロシティのプレイ感覚そのままとなります!
あの日から既に16年の時が流れた2020年現在、液晶モニターの遅延問題が実質問題無いレベルに到達!HDコンバーターもフレームマイスターやOSSCなど、実質遅延が無いと言っていい高品質なものが登場。当時は難しかった「ブラウン管モニターを液晶に置き換える」ことが技術的に可能となっていました。このコーナーで紹介している基板を見ての通り、TGMシリーズや雷電シリーズなど、遅延が致命的となるゲームをメインで遊んでいるのでこれらが解決して本当に良かった!液晶なら縦画面のゲームも問題なく遊ぶことができますね!
ということでまずは基板の生存確認とHDコンバーターのテストを行うためにコントロールボックス(COMBO AV EX++)とゲーミングモニター(I-O DATA GigaCrysta 27インチ EX-LDGC271TB)を購入してみました。
↑仮設プレイ環境。折角なのでブラストシティのパネルにしました。
ゲーミングモニター(I-O DATA GigaCrysta 27インチ EX-LDGC271TB)
遅延フレーム数が表示されるのは自信の現れ!元は4:3の29インチブラウン管であることを考えるともっと大きなモニターが良かったのですが、ゲーミングモニターにあまり大きいサイズが無いためこれで妥協。4:3表示すると21インチ相当のサイズとなるようです。またTNパネルなので縦画面にした場合の視野角には難があるかも?特に下からに弱く、雷電DXのように2P側で遊ぶ縦画面のゲームは厳しいかも知れません。そんなわけでいずれはIPSパネルの高級機に置き換えも考えています。
コントロールボックス(COMBO AV EX++)
HDコンバーターはGBS-8220(高清解覇III代)を搭載。15kHzや24kHzの映像を現代の液晶モニターで映せる31kHzに変換してくれます。GBS-8220自体はVGAを出力します。
HDMIへの変換はまた別の基板を通しているようです。
GBS-8220はAUTOボタンを押すと自動的にその基板に最適な表示設定にしてくれます。雷電DXやライデンファイターズ2といった55Hzのゲームは手動での調整が必要なもののこれもバッチリ映りました! 24kHzのコラムス97(ST-V)も無事表示。16年の間に基板が死んでいないか心配だったのですが、全て生きていることを確認!良かった良かった。と、ホッとしていたのも束の間、基板によっては画面がたまに乱れる現象に遭遇することに。
更に遅延が少しあることも判明。LEDをボタンに接続して動画を撮影し、ボタンを押してから画面に反映されるまでの時間を測定してみたところ、VGA出力で大体3~4フレーム程度遅延していることが確認できました。HDMI変換を通すと更に1フレーム遅延が追加されます。むぅ、これはテトリスTAPのデスモードなどを遊ぶには厳しいぞ……
※ ちなみにテトリスTAPの基板自体に遅延が2フレーム程度あるようです(後日OSSCを使用して計測)。すなわちGBS-8220の遅延は約1~2フレーム程度ということになります。値段を考えれば十分優秀とも言えますが、1フレーム単位で調整されているデスモードを遊ぶと明らかに差が出ます。このときほど1フレームの差を痛感したことはありません。
安くてお手軽ということで評判の高いコンバーターですが、遅延や安定性については少々難があるようです。バージョンやファームウェアによってもかなり変わったりするのかなぁ? 前述の通り、遅延に対してシビアなゲームを所持しているので神経質にならざるを得ません。まあとにかく問題を抱えてはいるものの、アストロ復活計画自体は進行していくのでした。
次回、ブラウン管モニター処分編へ続く!